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ノルウェー史 (書物) : ミニ英和和英辞書
ノルウェー史 (書物)[らてん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [しょ]
 【名詞】 1. penmanship 2. handwriting 3. calligraphy (esp. Chinese)
書物 : [しょもつ]
 【名詞】 1. books 
: [もの]
 【名詞】 1. thing 2. object 

ノルウェー史 (書物) : ウィキペディア日本語版
ノルウェー史 (書物)[らてん]
ノルウェー史(のるうぇーし。ラテン語 : ''Historia Norwegiæ'' (ヒストリア・ノルベジエ))は、ラテン語で書かれたノルウェー歴史書である。現在のノルウェーにあたる地域における歴史上の記録としては最も古いものの一つとされている。成立時期は12世紀から13世紀の間で諸説がある。また、作成した人物が誰なのかも作成の事情も今なお議論があって定説をみておらず〔成川 (2009), p. 69.(解題)〕、無名の僧侶によって書かれたとも言われている。
== 解説 ==
『ノルウェー王のサガの概説』(''Ágrip af Nóregs konunga sögum'' , A Synopsis of the Sagas of the Kings of Norway) と 修道士のテオドリクス (Theodoricus monachus) の作品『ノルウェー古代列王史』(''Historien om de gamle norske kongene'') とともに、『ノルウェー史』はノルウェーの歴史を概説するものである。最初の『ノルウェー史』が書かれた時期は、1160年から1175年の間が有力視されているが、詳細な議論から、より確実には1220年までの間とされ、ノルウェー東部で書かれたものと推測されている。
唯一現存する写本は、スコットランド貴族ダルージー伯爵 (Earl of Dalhousie) が個人的に所有し、ブリキン城 (Brechin Castle) に保管されているものであり、それも断片的なものである。ダルージー写本は 35 葉のフォリオ (二つ折り紙) から成り、歴史的な記述が 8 篇含まれる。最初の 3 篇がノルウェーの歴史についてであり、後の 5 篇はスコットランドの歴史を記述している。以前は、ダルージー写本は15世紀中頃、1443年から1460年の間のものと考えられていたが、最近はおおよそ1500年から1510年の間に書かれたものであると考えられている (Chesnutt 1985, pp. 76, 88) 〔Michael Chesnutt, ''The Dalhousie Manuscript of the Historia Norvegiae'' , Opuscula 8, 54–95, Bibliotheca Arnamagnæana 37, 1985.〕〔Historia Norvegiae in English (2001). Kunin と Phelpstead による翻訳と注釈 (英語)。〕。
『ノルウェー史』のテキスト自体はより古い時代に生じたと考えられる。その根拠として、1211年に起こった火山噴火を当時の出来事として言及していること〔Katherine Holman. Historical Dictionary of the Vikings. — University of Michigan, 2003, p. 135 〕、オークニー諸島 (Orkney) がノルウェーによって統治されていると記されていることがある〔成川 (2009), p. 74.(第6章 オークニー諸島について)〕。
この写本のとりわけ興味深いことは、スカルド詩人フヴィンのシヨードールヴ (Þjóðólfr ór Hvini, Thjodolf of Hvin) による『ユングリンガ・タル』(''Ynglinga tal'' ) が、スノッリ・ストゥルルソン (Snorri Sturluson) による『ヘイムスクリングラ』(''Heimskringla'' ) の『ユングリング家のサガ』(''Ynglinga saga'' ) の記述を除いた、独立のものとして含まれていることである。また、サーミ人のシャーマンが行う交霊会の説明など、独自の民族誌的な記述が含まれていて、多くの歴史的事実の最古の証言が保存されている。
1850年に写本は、ノルウェーの歴史家であるペーテル・アンドレアス・ムンク (Peter Andreas Munch) によって、''Symbolæ ad Historiam Antiquiorem Rerum Norwegicarum'' の題で出版された。長い間、標準的なテキストとされたのは Storm (1880) で〔Storm, Gustav (editor) (1880). ''Monumenta historica Norwegiæ: Latinske kildeskrifter til Norges historie i middelalderen'', Monumenta Historica Norwegiae (Kristiania: Brøgger)〕、最初の英訳版として Kunin and Phelpstead (2001) がある〔Kunin, Debra (translator) and Carl Phelpstead (editor), ''A History of Norway and the Passion and Miracles of the Blessed Óláfr'' (London: Viking Society for Northern Research, University College London, 2001), available at http://vsnrweb-publications.org.uk 〕。また、新しい重要なテキストとして Ekrem, Mortensen, and Fisher (2003) がある〔Ekrem, Inger (editor), Lars Boje Mortensen (editor) and Peter Fisher (translator) (2003). ''Historia Norwegie''. Museum Tusculanum Press. ISBN 87-7289-813-5.〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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